更新日:令和3年4月30日|山梨県と静岡県の篠井山{シノイサン}(1394m)に2005年5月にロッジ山旅の木曜登山で登った山行です。マムシとヤマヒルに注意をしながら、珍しいシロヤシオツツジやサラサドウダンツツジなどの草花にも出会え、霧の中に佇む四ノ井神社が幻想的な山旅となっております。
◆県=山梨県・静岡県 赤石山脈南部
◆登山日:2005年5月12日
◆同行者=ロッジ山旅木曜登山会 (リーダー長沢さん)
◆参加者=坂本さん・藤井さん・亀井さん・岩路さん
ロッジ山旅木曜登山会は、5月第2週は久々の一泊二日の泊りがけの山行。
初日は南部町の篠井山に、福士川渓谷の奥山登山口から入山。
翌日は東海自然歩道を歩き、田代峠から青笹山の頂を踏んだ。
両日とも折り悪く気圧の谷間で気流が安定せず、
雲の動きが速くにわか雨に遭って期待した展望は失望に終わった。
しかし泊まった奥山温泉(町営)は清潔で湯量が多く、
何よりも低料金(一泊二食¥5000)で、
持参した夕食に添えられた「焼き鳥」と「馬刺し」で盛り上がり豪華な山旅になった。
篠井山は古くは四位山と書かれ、平安時代に下級官史(四の位)であった歌人、
凡河内躬恒が京を懐かしみ、この山に登った事に由来するという。
全行程4時間半、道は福士川支流の大洞沢の左岸にルートがあり、
数ある滝は滑滝が多く、新緑とマッチして見応えが有った。
水が澄み清冽な谷で、変化に富んだ山域だった。
また山頂北側の社の杜は、荘厳な樹齢数百年の古木と巨樹で、
文字通りの神域であった。
登山は福士川沿いの剣祓大洞林道への分岐へ進み、
入山口にある「マムシとヒルに注意」の立札を目に留める。
入山と同時に行く先の路傍をストックでかきむしりながら進むと、
天然のワサビが自生していた。
なお大洞沢に沿って高度を上げ要所に滝の案内板もある。
滑滝が多く粘板岩系の黒肌に水が白く輝き、天然のワサビが萌える筈。
渓谷に盛る新緑が映えてとても美しい。
沢を数回渡り返して「渡り場の頭」という頂で昼食とした。
沢を離れた山腹は杉、檜の植林帯で、
平地に住む我々には考えられない急傾斜面に人の手が及び、
何故こんな処まで植林するのだろうと不思議に思いやられる。
伐採期にはこの作業が報いられる用材価額の回復と数世紀前には
見事な落葉広葉樹林の自然林が有った筈だ。
再び蘇ることを願うばかりの山腹だった。
傾斜が緩くなる山頂付近は温帯系の落葉広葉樹の自然林に変わり、
木肌の綺麗なヒメシャラが現れブナの新緑も瑞々しく心和む原生林を行く。
霧に咽ぶ山頂に到着した。
頂上はアセビとミツバツツジが咲き競い見事なものだ。
麓がこの山に寄せる思いが伝わってくる感じだ。
先ず二等三角点標石にタッチして、脇にある山座方位盤に目を移すも辺りは幻想的な霧の中。
さぞ晴れていれば素晴らしいだろうに、釣り鐘の奥に登山者名簿が有り記念に記入を試みた。
残念ながら頭上も厚雲で、視界は数㍍に近い、
気落ちして替りにアセビやミツバツツジの観賞で紛らわした。
山頂から北へギャップを越えた北の峰に、山麓の成島、馬込、
御堂の人達が祀る小さな四ノ井神社が三社、それぞれの方向に向かって鎮座していて、
荘厳な雰囲気が伝わってくる。
小高い一画に古木のシロヤシオツツジが目に留まる。
「内親王 愛子妃の樹」であり、場所が場所だけに感慨深いものを感じた。
周囲の山域はブナ、ミズナラ、モミ、アスナロ、ツガの自然林で
大樹が天に向かって林立して御神木さながらの枝振りである。
まさに神域のおもむきをかもし出していた。
この幻想的な情景を充分に楽しんでから、
下山に掛かり来た道を素直に戻り、奥山温泉に靴を脱いだ。
林道分岐10:50→渡り場の頭12:15→山頂13:15~13:40→社の峰14:00→駐車地点15:20
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★管理人から令和のこそこそ噂話★
4月30日は「図書館記念日」です!
1971(昭和46)年の全国図書館大会で決定され、
日本図書館協会が翌1972(昭和47)年から実施。
1950(昭和25)年のこの日、「図書館法」が公布された。」
~今日は何の日から引用~
最近、Stand.fmで朗読の配信をしています。
娘からリクエストされて、宮沢賢治の「銀河鉄道の夜」を
読み始めているのですが、あなたはどんな本がお好きですか?
改めて読んでみると色々と面白いです。