初心者には難関の山・ハイグレードな異次元のがんかいたいをゆく|青笹山{アオザサヤマ}(静岡)


更新日:令和3年5月1日|山梨県と静岡県の青笹山{アオザサヤマ}(1558m)にロッジ山旅の登山会で登った山行です。初心者には難関の山であったので、やはり登山のプロと一緒だからこそ、ハイグレードな異次元のがんかいたい喘ぎを喘ぎながらも山頂まで到達できた。珍しいシロバナイワカガミにも出会える山旅となっております。

青笹山{アオザサヤマ}(1558m)高度差(950m)

県=山梨・静岡(笊が岳南部稜線)
登山日:2005年5月13日
◆同行者=ロッジ山旅木曜登山会 (リーダー長沢さん)
◆参加者=坂本さん・藤井さん・亀井さん・岩路さん

青笹山は全行程7時間半。
田代川沿いの東海自然歩道を田代峠に立った。

田代峠
田代峠

山梨・静岡県境では急登が続き、
山頂近くの鈴竹は刈り払われて問題は無かったが、
丈が2m近くありそのみつくさむらには驚いた。

山頂の眺望は生憎あいにくの天気でゼロ。
稜線で雨に打たれ細島峠からの400mの下りは
ハイグレードな異次元のがん魁帯かいたいを難儀して通過して得難い体験をした。

山菜の女王と言われるコシアブラが幹周り30cm程の
ところで切り倒され新芽が見事に摘み取られた無残さは、
言葉では表せない空しさを覚えた。林道近くの沢では、
ワサビ畑の手入れに余念のない人影が有ったが、登山者には逢わなかった。

早暁(そうぎょう)4時半、夜来の雨も止み星がきらめき、
青笹での展望が期待できそうだ。

7時、奥山温泉のロッジからゲートを跨いで車道を歩いて行く、
水溜りに真っ黒なオタマジャクシが沢山孵化ふかして、もう夏が近いと感じる。

1時間半ほどで入山口の広場に着いた。
ベンチと自然歩道のマップが有り、長いアプローチを確認。

入山口
入山口

これからの季節、真新しいヤマビル・マムシに注意の看板に目をやり、
修復整備された山道に入って行く。

入山口(マムシ・ヒルに注意)
入山口(マムシ・ヒルに注意)


路傍ろばたには自生するワサビの香りが漂う。
美味しそうなコシアブラやウドが新芽を出す、
淡い緑の山道を2時間半ほどで田代峠。

ギャップの手前
ギャップの手前

峠には明治30年、静岡側の7人衆が建てた縁付きの地蔵尊が、
ざっと一世紀以上も旅人を見守っている勘定だ。

田代峠の地蔵尊
田代峠の地蔵尊

峠に湧き水があり、流れている場所も珍しい」と坂本さんが感心する。
成程峠の北側40~50mの処に水が流れている。

森が深くのっぺりとした地形と降雨量の多いことが関係しているのだろう。
広い杉林の県境を直登し広葉樹林の稜線に出る。


小鳥がにぎやかにウグイスのオシャベリが未だ幼い。
手の届くところにコシアブラの新芽が美味しそうだ。

稜線の先には目指す青笹が高く大きい。

青笹の本邦が顔を出す
青笹の本邦が顔を出す


痩せ尾根を通過し、標高点1232m下のガレ場を慎重にトラバースして、
北側の道の肩にはシロバナイワカガミが整然と咲き誇り可愛らしくて思わずシャッターを切る。

シロバナイワカガミ
シロバナイワカガミ

ギャップの先から青笹本邦の直登に取付く。
灌木のある岩混じりの尾根で、腕力登りを余儀なくされる。
いわゆる「鉄砲登り」だ。

ルートの標高差が300m以上ある急坂である。
息を何回も整えながら焦らずに、ゆっくりと登る。

要所に転落防止用のトラロープが固定されているが、油断せずに慎重に登り、
せきとうを一時間ほど続けて鈴竹が密生する暖斜面帯を抜け、笹の刈り払われた道を登り切り、
大木のブナが二本立つ青笹の山頂に11時に着いた。

山頂直下ブナ大木二本
山頂直下ブナ大木二本

先ず三角点標石にタッチして、期待していた展望は静岡側も
南アルプスの山並みも視界が数kmで裏切られてしまった。
あえいで登ったが自然には勝てない。

青笹山・山頂
青笹山・山頂

天上からは案じていた雨が降って来た。
かぜの無い稜線で雨具を付け昼食の立ち食い。


疲れる前に胃に納めておけば体力が保てる」何かの本で思い出しながら口を動かす。
静岡側に下るメインルートを過ぎると途端に踏み跡が
細くなり雨の気配に追い立てられて山頂を辞す。

青笹のすぐ隣、標高1558m「うつろぎ山」と書かれた小さな標識。
(うたた寝には最高の場所との意味だろうか)

ウツロギ山1458m
ウツロギ山1458m

12時半ごろに細島峠に降り立った。

細島峠
細島峠

青笹からの時間と距離を図上チェックすると、
峠は仏谷山の南側のコルであり、2万5千図の破線が間違っている様だと、
長沢さん・坂本さんで話し合って、稜線を外れて、
方向を定め東にいよいよ高低差700mの下降に移った。

歩き出して驚いた。踏み跡も定かでない物凄い岩魁地帯の通過で、
お世辞にも「道」とは言えない。

岩魁帯を下る
岩魁帯を下る


ピンクの標識テープを頼りに、まばらな広葉樹の中の濡れた岩を拾い歩いて下るに下る。
南部町のガイドマップにルートが載っているが、
初心者にはとても危険なルートだ。
霧に巻かれたら方向感覚が定まらず磁石は必需品の山域だ。

ヤシオツツジ咲く稜線
ヤシオツツジ咲く稜線

やっとの思いでがんかい帯を抜け標高1000m付近から、
傾斜が緩くなり杉、桧の植林帯に至る頃の倒木帯にカモシカが我々をジーと観ていた。

桧美林に若木の二次林
桧美林に若木の二次林


やがて管理道が現われ人心地が戻る。
付近一帯は伐採期を迎えた大樹の美林で山中のそこ此処に炭焼き釜の跡が散見される。

カモシカ
カモシカ


昔から山麓の福士地区の人達の管理林だった証だ。
整然と天を突くヒノキの下生えには、一面に萌木色の若木が生え揃い見事なものだった。
自然回帰が行われ頼もしい限りだ。

2時過ぎに下界の匂いが漂う林道に出て、
温泉駐車場でヒル退治をして、長沢さんが山中、
背負い回したワインで下山祝いをした。


足湯で疲れた足を癒し、
2日間に渡る素晴らしい変化に富んだ
初体験の岩魁帯を心に留め山旅を終え、
南部駅で再会を期して皆と別れた。


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管理人から令和のこそこそ噂話★
5月1日は「スズランの日」です!
フランスでは、この日に日頃お世話になっている人などに
スズランの花を贈る習慣があり、
贈られた人には幸せが訪れると言われている。
~今日は何の日から引用~
お花を貰う機会はなかなか少ないですが、
もうすぐ母の日なので何かプレゼントを考え中です。
母は花より団子タイプなので大好きな和菓子がいいかな?
あなたなお花と団子どちらをプレゼントされる方が嬉しいですか??

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