元 山(群馬){チャツボミゴケ}|花と湯の町なかのじょう


更新日:令和3年11月13日|登山口から山頂まで2時間位|体力★★☆☆☆・展望★☆☆☆☆・静けさ★★★★☆・技術★★★☆☆・危険度★★★☆☆・初心者向け|マイナスイオンを浴びれます、冷気の中に湯気が立ち込み幻想的な山域で、珍しい「チャツボミゴケ」が愉しめる、とても静かな山旅です。


 

元山 {チャツボミゴケ}(1356m)   

◆都道府県:群馬県(利根)
◆登山日:2012年11月17日
 

 

珍しい「チャツボミゴケ」が群生する六合村を訪れる。

先ず六合村(町村合併で中之条町に編入されている)とは、
群馬県北西部に位置する中之条町の西端に位置する広大な山郷。


1900年に草津村(現在の草津町)と分村し、
「赤岩」「日影」「小雨」「生須」「太子」「入山」の
{六つ}の大字を(合)わせて、六合村となった。


六合を何故、クニと読むのでしょう。
これは古事記の「天地四方を以って六合と成す」にちなんで名付けられた。

 

ダムの是非で話題となった八場やんばダムの取り付け道路を進み、
新しく出来た「茂四郎トンネル」を抜けると、
以前に登った「丸岩」が前方に荘厳な姿を現す。

 

長野原に入りR292号線を辿り、道の駅「六合」を過ぎると入山地区に入る。
一軒宿の湯の平温泉を白砂渓谷の眼下に見下ろし、やがて国道はY字路となる。

 

右は野反湖方面の405号で、ここを左折して292号の草津方面に向かう。
品木ダムを渡り、分岐ごとの道標に従って、暫く登って行くと開拓された田代原に出る。
広々とした高原畑の中を進む。

 

時たま見える草津白根山は雪雲が垂れ込み、吹き降ろす寒気が身に凍みる。
元山川の橋の手前左に「チャツボミゴケ公園」の案内板がある。

 

ゲートを通り抜け、落葉を絡ませながら案内板に従って進むと、
園内受付に至った。200円の入場料を支払い、
トラロープで遮断されたゲートを開けて入る。


ここは草津温泉の北に隣接する旧群馬鉄山の五十万㎡に及ぶ広大な跡地で、
町が整備し自然公園として管理している。

 

晩秋の広葉樹や唐松の落葉でおおわれた道を進むと、
車道は行き止まりとなり、そこに整備された広場には二台の車が既に駐車していた。


小生と同じ物好きがいるものだ。路肩に数十本の杖が備えてあったので、
かなりきつい山行かなと装備を確認して出発する。

いよいよ今日の本番「チャツボミゴケ」の群生する「元山地獄」へ。
温泉大滝の小橋を渡り川に手を入れてみると、ほぼ30度位の温泉であった。
水の流れが7割で、湧き出す温泉が3割位であろうか。

滝②
滝②


緩やかな上りをつめて行くと、美しい鮮やかな緑の小島が枯れ草を下敷きにして点々と現れた。
これが今話題の「チャツボミゴケ」である。
何本かの滝筋が湯田に流れ込み、冷気の中に湯気が立ち込み幻想的な山域である。

チャツボミゴケ
チャツボミゴケ

標識に依るとチャツボミゴケは「マリゴケ」とも呼ばれ、
強酸性泉の飛沫を浴びながら生育する珍しい苔で、
一年中鮮やかな緑を保ち、四季折々の光景を創り出し、
国内最大規模のコロニーを形成している。

コロニー
コロニー


鉄鉱石を採掘していた頃は、擂り鉢状の大きな穴があり、
獣が一度落ちたら這い上がれない事から、穴地獄と呼ばれてきたと記されていた。

穴地獄?
穴地獄?

ここの高度は1360m位で晩秋の枯れ野に、
紺壁の空と緑の絨毯は絶妙なコントラストである。
厳しい環境に息づく「チャツボミゴケ」を大切にしたいものだ。
地獄一帯は苔の保存のため、遊歩道が整備され不心得者が入れないよう所々にロープが張られている。

チャツボミゴケ②


唯一人の静寂で神秘的な光景を眺めていると、時間の経つのも忘れ、
ふと気付くと草津白根下ろしの風花が舞って来た。

チャツボミゴケ③
チャツボミゴケ③


単車で来た為に帰路の山中が気になり、不思議に満ち溢れた「元山地獄」を後にした。
この山域は1500m~1600mの高原状の雑木林の中に登山道が走っており、
平兵衛池・無名1596峰・大池 辺りを周遊する機会を作って見たいと思う。

チャツボミゴケ④
チャツボミゴケ④

のどかな山里の六合村に戻り、道の駅に立ち寄り地元特産品を買い求め、遅い昼食を食べた。
その後エメラルド色の川面を湛える白砂川沿いに下り、
かっての駅は、まるで要塞のように廃墟と化していた。


長野原~太子間を走っていた鉄道で、太子線の終点「太子駅」跡である。
戦時中、群馬鉄山の鉄鉱石を輸送するため、日本鋼管工業の専用線として昭和19年に敷設され、
その後、客車も乗り入れたが、時の流れに逆らえず赤字が膨大となり、昭和45年に廃止となった。

 

道すがら愛らしい双体道祖神や冬住伝説(江戸時代、草津温泉で営む人々が、
酷寒を避けて東向きの暖かい谷あいの里で、
冬の間だけ移り住んだことから)が残る「小雨」の山村風景を眺め、
山と森と民家がまるで一枚の絵画のように明暗を際立たせて佇んでいた。

双体道祖神
双体道祖神

 

双体道祖神②
双体道祖神②

 


再びR292号に戻り、長野原からR145号に入り往路で
気になった「サイカチ」(実は往古において馬を洗うのに用いられた)の
大木(樹齢600年)を見て、一路帰路についた。

 

サイカチの木
サイカチの木

それにしても昨今、都会ではひそかに「苔」ブームである。
手の込んだ額入りのアートも有るくらいで、
貴重な「チャツボミゴケ」を持ち去る輩が訪れないことを祈りながら・・・

 

公園は冬季閉鎖で、施設は山荘・山小屋・テントサイト・共同温泉浴場などが整備されている。

詳しくは花と湯の町なかのじょう|チャツボミゴケ公園


ブログランキングに参加中!
あなたの投票お待ちしてます♪

OMITSU
OMITSU


登山・キャンプランキング

★管理人から令和のこそこそ噂話★
11月13日は「うるしの日 」です。
日本漆工芸協会が1985(昭和60)年に制定。
平安時代のこの日に、文徳天皇の第一皇子・

惟喬親王が京都・嵐山の法輪寺に参籠し、
その満願の日のこの日に漆の製法を菩薩から伝授したとされる伝説から。
この日は、以前から漆関係者の祭日で、

親方が職人に酒や菓子などを配り労をねぎらう日であった。
~今日は何の日から引用~
昨日は「天赦日」だったので、近所の氏神様に朝一番、
いつもより早起きをして、お参りに行ってきました。
最近、父は山の神様に呼ばれて、あちこちの山に登っていたのかも?
と思うようになってきました。
今回ご紹介した「チャツボミゴケ」は私も是非見てみたいです♪

Tamo24
Tamo24

 

 
当ブログで使用しているWPのテーマはTHE THORです。あなたも仲間入りしませんか?
・圧倒的にSEOに強い
・上位検索されやすい上に集客にも拘っている
・“デザイン着せ替え機能”が9種類もある
・ワンクリックでプロのデザイナーサイトが作成可能。

 

当ブログで使用しているドメインはお名前ドットコムです。
・ドメイン新規取得が1円~
・レンタルサーバー同時申し込みでドメインがずっと無料!
・サポートも日本語で安心!!
チャツボミゴケ③
最新情報をチェックしよう!