谷文晁の『日本名山図会』に二股山として紹介された~二岐山~(福島)

82 二岐山(1544.3m){フタマタヤマ}二等三角点 

同行者=田中さん

登山日:2008年10月25日


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 福島県の南に位置する二岐山は、何処からでも指摘できる独特の形をした山で、男岳と女岳の双耳峰である。六年前に那須連峰の甲子山に登った際、会津の山並みから独立した山容の二岐山を望み、気になっていた山である。

長野集落からの二岐山

 二岐温泉から林道を御鍋神社方面に進み、神社を過ぎると300mほどで登山口である。林道の空きスペースに駐車して「生物遺伝保存林」の看板がある登山口の標識に従い登り始める。

二岐山 登山口にある御鍋神社

 やがて苔むした岩がゴロゴロしている八丁坂の急登で汗を絞られ道も不明瞭になる。赤布を確認しながら高度を上げると、付近にはアスナロ、サワラ、ミズナラなどが混生林で、アスナロ坂という道標が示す通り、アスナロの幼木から古木まである立派な植生だ。

 混生樹林帯の中を一気に登ると、辺りが明るくなりブナ林となり緩やかな尾根を行くとブナ平という台地に出たところで、その名に反して僅かに残されたブナの姿が痛々しく、水溜りには油が浮いていて、錆び付いたドラム缶や古タイヤまでが放棄されていた。こんなことを遣らかした連中に元に戻せと言いたい。

見事なブナ林
見事なブナ林②
見事なブナ林③

  伐採林道が入ってきた跡が見受けられ、ここを左に折れて右手に見える男岳山頂を目指す。男坂の標示板があり、山頂まで490mと記されていて安堵する。ササヤブをかきわけ、ブナの樹林帯の急坂に汗を流す。やがてシャクナゲが多く見られるようになると、ほどなく二等三角点のある二岐山・男岳の山頂に飛び出した。

芦の原~二岐山 

 遮るものの無い山頂から360度の展望だが、生憎のガスが湧き出てきて望遠はきかない。手近な下岳(1313m)や湯野上温泉、そして北には4基の風力発電と熊が沢山生息するという上向山が霧に煙る中に望めた。誰もいない山頂で朝食の後、腰を上げ女岳に向かう。一旦下って登り返すと女岳であった。行きはよいよい帰りは辛い、下った時は感じなかったが、深いササヤブを、やっとの思いで登り返すわけで、登山はまことに不合理と不条理の極みというものである。

 再び男岳に戻ると、50人ほどのツアー者で山頂はおろか登山道まではみ出している。先ほどの静かな山頂は何処へやらと呆れて、素通りして登ってきた道をそそくさと下山にかかる。途中ムキタケをゲットして下山口に着いた。

二岐山 男岳 山頂

帰り際に御鍋神社に参拝する。この神社はご神体が鍋という珍しいもので、源義家が野営した時のものとも、平将門が追っ手を逃れて隠れた時のものと伝えられている。神社拝殿前にアスナロの大木が二本鳥居としてデンと構えていて、年輪を重ねた趣を感じさせる。昨夜泊まった「民宿ユモト」の湯船で汗を流し帰路についた。

二岐山

今回の山旅は自然が豊かで花の季節は終わっていたが、山の醍醐味とわずか数日の錦繍の秋を満喫できた。「一山百楽」だったと言っても過言ではないだろう。どこやらのスギ、ヒノキの暗い保水力のない廃山と違って、包容力のある山々を訪ねられたことは感激に堪えない。

OMITSU
OMITSU

参考タイム

登山口 → (40分) ブナ平 → (60分) 山頂(男岳) → (15分) 女岳 → (30分) 男岳 → (40分) ブナ平 → (40分) 登山口


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